WORKS ASAHI house


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ASAHI house(住宅・新築)

住まい手は、若い夫婦二人と少し大きな犬1匹、将来的には子供も欲しい家族。
設計者の私たちの自邸となる一戸建て木造2階建て住宅の事例です。


●敷地環境・設計指針

都会過ぎず田舎過ぎず適度な便利さを感じる住宅街にこの家は建っています。
一気に出来上がった開発地とは異なり、自然発生で形成された街であり長い年月をつないできたので成熟した落ち着きのある街です。
敷地はきれいな長方形で高低差のない平坦な土地です。
特徴のあまりない敷地でしたが、やや広めの45坪の面積があり、敷地の東隣地は近所の方々が皆で長年農作を楽しんでいる家庭的な畑でした。
このちょうど良い感じの「ゆったりさ」に魅力を感じ、設計の方向性を決める一つの指針となりました。

●施主要望・設計条件
計画を進めるにあたり、住まい手としての要望は3つ。
・日常生活は平屋のように全て1階で済ませたい。
・駐車スペースとは別の楽しむ庭が欲しい。
・共働きだが家事嫌いなので、少しでもやる気の出るキッチンや水廻り空間にしたい。
それに加えて自邸に課した設計者としての条件も3つ。
・建築素材にこだわり自然素材と新建材素材それぞれの良さを生かすこと。
・奇をてらった計画でなくても思い切りの良さを感じる冒険的な遊び心を施すこと。
・キーワードの「ゆったりさ」を一般的な住宅の広さで実現し、最良と思える最小限の家を目指すこと。

●建物の解説
大空間の真ん中にドンと据えられた全長5mのアイランド型キッチンダイニングが存在感を放つ、のびのびした空間構成となりました。
LDKの勾配天井を見上げると宮崎県産オビ杉の梁が何本も配され、低い北側キッチンから南へ向かって吹抜けを伸び上がり、居間を突き抜けて土間空間までダイナミックに続いていく様子が見られます。この梁の木目の美しさと、梁間に貼られた無機質なセメント板のコントラストが個人的には気に入っています。
またキッチンダイニングは基礎のコンクリートを室内まで立上げ脚部を作り、その上に木板を置くことで天板を作っています。こちらも温かみを感じる木と無機質なコンクリートが対照的です。
壁は左官壁とビニールクロス壁の両者を採用、床は厚み3㎝の杉フローリングと塩ビタイルの対比など、天然素材と新建材を織り交ぜて使うことでそれぞれの良さを楽しめます。

●感想
LDK、水廻り、主寝室を1階に配し2階は子供部屋のみなのでほぼ平屋のように暮らしています。洗濯物も中庭で干しているので2階には上がりません。
この中庭は隣地の畑に直接出入りでき畑の収穫物をたくさん頂くご近所との交流の場です。夏は子供とビニールプールや花火、春秋にはハンモックでお昼寝のできる庭となりました。
嫌いな家事もリビングを中心に全てワンアクションで他へ移動できる回遊性のある間取りとなっているため以前の住まいと比べると驚くほど作業が楽になりました。子供も家中ぐるぐる回れる動線を元気に走り回っています。
大きくはない家の広さ、工事費も一般的な金額、工事期間も長くはない。でも本質的な家づくりの基本を大切に丁寧に造った家です。
数字に表せないところに違いがあり、そこから住まいの本当のゆとりが生れたのだと思える家となりました。

●概要
建物用途:一戸建ての住宅
建物概要:新築工事 木造在来工法 2階建て
延べ床面積:106.74㎡(32坪)
建築面積:82.90㎡(25坪)
設計監理:ユキ建築設計事務所 担当 齋藤由紀
施工:㈱中村建設 担当 池内靖昌
設計期間:9か月
工事期間:5か月
※写真撮影:島田宏美

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