WORKS Yoshida Dental CL shop


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Yoshida Dental Clinic(歯科医院・新築)

この建物は和歌山県岩出市の幹線道路沿いに建つ歯科医院です。
施主さんは独立開院する歯科医のご主人と、受付スタッフとして働く奥様でした。


●施主さんの要望・設計指針
計画する建物も大きな規模でしたが敷地はそれ以上に大きく、たくさんの要望を詰め込んでもまだ余りある広さでした。
設計の自由度が高いため設計方針を決める糸口に少し悩みましたが、施主さんからの「歯科医院の数はコンビニよりも多く競争が激しい。テナントビル内ではなく折角の戸建て医院なので、建物でしっかり目立ってたくさんの人に存在を知ってもらいたい」との要望に、外観から計画を組み立ててみてはどうかと考えました。
そこで1案目から「目を引く外観」をコンセプトにご提案しました。
結果、外観はとても気に入って頂きましたが、内部のスタッフ動線の改良を求められました。施主さんは「外観はこのままで」とのことでしたが、内部の動線を大切にすると外観が崩れる。そこで思い切って外観も全く別のデザインに変えて2案目を提案し、施主さんの「バチッとはまった!」の言葉でこの計画が採用となりました。
2案目はマイナーチェンジすら行うことなく原案のまま、一気に基本計画が固まりました。

●建物の解説
この建物の魅力は内部の医院の機能や動線がそのまま外部に反映され外観が出来上がっていることです。
壁、屋根ともにガルバニウム部分とガラス部分が交互に配置されリズミカルな面白いデザインです。このガラス部分の内部用途は廊下や通路で人はそこに留まりません。反対にガルバリウム部分の用途は待合室や診察室、スタッフ室など全て人が留まる居室となっています。
北側の幹線道路からこの建物を見ると建物高さが西から東へせり上がっていくのが分かりますが、鉄骨造の良さを生かし、木造では不可能な天井高さ6mの大空間から最低限の天井高さである2.1mの低い居室まで、各部屋全てで高さが異なる勾配天井になっています。
屋根形状がそのまま部屋の天井を形作っているのですが、屋根がひねりを含んだ複雑な勾配のため少し不思議な空間が出来上がりました。
特に診察室の天井は羽目板を長手方向に流れるように張っており、そこから吊り下がる丸い大きな照明器具が空に浮かぶお月様のような印象で、一瞬ここが歯医者だということを忘れるようなイメージに仕上げました。各診察室の間仕切壁もあえて上部を開けることで、このダイナミックな天井を患者さんに楽しんでもらっています。
診察室は天井照明だけでなく、薄い緑のポリカーボネイト板で作った間仕切壁にも内照照明が入っており、廊下の床にも間接照明が施され、19:00まで診療される夜間の照明器具を灯した幻想的な院内も見どころです。

●施主さんの感想
引渡し時に「集めるのに苦労する歯科衛生士の求人募集に、素敵な建物なのでここで働きたいと言ってたくさん応募が来ました!」と施主さんから嬉しい話を聞かせて頂きました。
実は工事中も現場にいるとご近所の方々に、その目立つ外観から「いったい何が出来上がるの?」と何度もたずねられました。
大胆にガラスを使った壁、複雑な屋根勾配の大きな天窓のデザイン、これらをどの様なディテールで納めれば良いのか、何度もスケッチや作図を繰り返し、工事業者さんと協議を重ね、実現までずいぶん苦労をしたのですが、その成果かなと思うと意図した効果を得られたことが感慨深い限りでした。

●概要
建物用途:一戸建ての歯科医院
建物概要:新築工事 鉄骨造 平屋建て
延べ床面積:180.93㎡(55坪)
建築面積:199.24㎡(60坪)
設計監理:ユキ建築設計事務所 担当 齋藤由紀
施工:㈱スクエアプラス 担当 阪田裕亮
設計期間:7か月
工事期間:4.5か月
※写真撮影:

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